「リテールのお客さま一人ひとりに寄り添い“あんしん”をお届けしてまいります」

平素より、皆さまには日新火災をお引き立て賜り、誠にありがとうございます。

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行から3年が経過し、行動制限が段階的に緩和され、「ウィズコロナ」を前提とした日本経済は回復基調を辿ってきましたが、ウクライナ情勢を背景としたエネルギー価格の高騰および労働需給の逼迫によるインフレの進行、インフレ抑制に向けた欧米を中心とした金融引き締めの実施等、当社を取り巻く事業環境は厳しさを増しています。先行きの不透明さが増す経済の諸問題について注視するとともに、安定的な成長に向けて経営基盤を強化する必要性を強く感じております。

当社はお客さま本位の安心と補償をお届けし、最も身近で信頼されるリテール損害保険会社を目指すことを経営理念として掲げております。

2021年度からスタートした中期経営計画におきましても、営業部門・損害サービス部門・代理店が一体となったサービスをより進化させ、“あんしん”をお客さまへお届けすることを追求しております。2022年度は、病気やケガで働けなくなったときの備えとして、Web手続きでも加入できる所得補償保険「働けないときの保険」を発売しました。さらに、お客さまの安心・安全をサポートすべく、全国の優良工務店とタッグを組んだ新しい火災保険「お家うちドクター火災保険」を発売しました。また、地震や台風等の自然災害が発生するなかで、被災されたお客さまにいち早く保険金をお支払いするため、被災地の社員・代理店のみならず、全国の社員が総力を挙げてお客さまへの対応を進めてまいりました。

2023年度は東京海上グループおよび当社の中期経営計画の最終年度にあたります。中期経営計画「その一歩先へ Change2023」の各施策を着実に推進していくとともに、10年先を見据え、環境が変化してもリテールのお客さまに“あんしん”をお届けするため、「独自の成長」を追求してまいります。さらに、社員一人ひとりが成長し、お客さま基軸で主体的に考え、判断し、行動することで「正しいことを正しく行う」文化を組織に浸透、定着させ、お客さまに選ばれ成長し続けるオンリーワンのリテール損保を目指してまいります。

また、デジタル化など取り巻く環境が大きく変化する中であるからこそ、優しさや思いやり、ホスピタリティ、ヒューマンタッチなど「人にしかできない温かみ」を大切にし、社員一人ひとりが持っている力を十分に引き出し、働きがいや誇りを持てる企業風土の醸成に取り組んでまいります。

これからも当社は、経営理念の実現に向け、さまざまな取り組みを進めてまいります。今後とも一層のご愛顧、お引き立てを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

日新火災海上保険株式会社　取締役社長